ロードモナーク(1)ゲームの紹介と昔の話

「ロードモナーク(無印)」をやってみる。リアルタイムで進行するシミュレーションゲームだ。スピード調整とポーズが自在にできるので、即時判断と器用さは求められない。当時そういう言葉はなかったと思うが、RTS(リアルタイムストラテジー)と言っていいだろう。当然だがゲームの自由度は高い。

RTSの代表スタークラフトと比べてみる。まず対人モードがない。対コンピュータのみだ。 fog of war がない。マップ全体が最初から全て見えている。マウスやキーボードの熟練した早技は要求されない。ユニットの種類は基本的に村・部隊・王の3つしかない。

村からは部隊が自動的に生まれる。この部隊は屯田兵と思えばいい。部隊は新しい村を作る。村を作る余地がなくなったら、敵地に侵攻する。部隊は自動的に判断して行動するが、プレイヤーの指示があればそれに従う。部隊は戦闘だけでなく、移動することでもすこしずつ消耗する。

王は通常は城にいる。王が城にいる時は、金を徴収できる。金は村を作ったり、一定以上の強さの部隊を維持するなどに使う。王の戦力は特殊で、国全体の力が強くなるほど強くなる。もし消耗しても城にいればノーコストで戦力が補充される。

各マップのクリア期限日数(このゲームのターン)は一律 3,200 日。期限前にクリアできれば、余った日数は次のマップの期限に加算されて繰り越されていく。序盤のマップはあまり考えなくてもクリアできるが、ゲームを進めていくと壁にぶつかる。求められるのは複雑な思考ではなく、発想の転換だ。それができれば最後まで自力でクリアできる。

慣れればクリア自体は難しくない。相手はしょせん昔のコンピューター。彼らは進歩することができない。何度でも同じ手に引っ掛かってしまう。でも「貯めた残り日数=このゲームのスコア」を追い求めれば、長いあいだ楽しめる。

スコアの計算にはバグがある。 65,535 ぐらいになると、計算がおかしくなってしまう。ゲーム制作者の想定を超えたケースが続出したようだ。残念であると同時に、このゲームがいいゲームであることを示している。ゲーム制作者の想定を超えてプレイされたということだからだ。すくなくとも筆者は不満を感じなかった。