PC-9801に各種ボードを取り付けるコツ

PC-9801にSCSIインターフェースボードやサウンドボード(FM音源ボード)を取り付けるのは難しい。ボードの差込口が異常にきついからだ。壊れるのが心配になるくらい力を加えても入らない。

それ以前の段階で挫折することもあり得る。差込口にカバーがあるかもしれない。このネジがまた異常にかたい。その場合は、通販なら1本で送料込みが600円前後のプラスドライバーを使えばよい。「固いネジも外せる」という評判があればメーカーは問わない。


自己流だがボードを取り付けるコツを紹介する。まず、床に座布団やクッションなどを置く。別にタオルなども用意する。座布団にPC-9801を置く。ボードの差込口が上になる。差込口は床と平行にしたいが、FDのレバーのせいでうまくいかない。そこはタオルで調整する。

向きに注意して、垂直にボードを差込口へ挿入する。垂直を維持して、あせらず、すこしずつ力を加えていく。垂直なので自分の体重を利用できる。「パチン」という音とはっきりした手ごたえを感じられるはず。


なぜこれほど異常にきついのか。誰の何のためだったのか。

最近のゲーム機を自力で修理しようとすると、一度はがしたら貼りなおせないシールに邪魔をされる。はがしてもいいのだが、ゲーム機メーカーは以降の修理を受け付けない。メーカーはいちおう理由を説明しているようだが、最大の理由は自社の利益であろう。(これについては、状況が変わるかもしれない。プレステ・Xboxなどで横行する「剥がすと保証は無効」のシールは違法だとFTCが大手企業に警告書を送付 ゲーム機に貼られている「剥がすと保証は無効」シールについて任天堂やソニーが保証を見直し) もっともらしい理由でお金を取るのは、『 manipulation and extortion 』と言っても過言ではない。

それと同じ構造を感じる。あの異常なきつさは、NEC影響下のショップで高い純正品を定価で売るための不当な参入障壁だったと思う。

だから、筆者にPC-9801愛というものはない。すくなくともNEC愛はない。むしろ憎んでいる。以上は時間よりお金が貴重だったころ、安物買いの銭失いをした恨みである。