なぜ読売新聞は共産党除名問題に意見しないのか

党首公選制などを著書で提起した党員を、日本共産党が除名という重い処分にした。共産党の言い分としては、内部で異論を言うことを禁じているわけではない。しかし、著作という形で外から言うのは党に対する攻撃である、ということのようだ。この件について思ったことは二つ。

まず、日本共産党の「エスタブリッシュメント」は楽でうらやましい。なるのには苦労するかもしれないが、いったん地位を確立すれば自ら勇退するまで安泰だろう。しかし、それでいいのか。エスタブリッシュメントを否定することに共産党の存在意義があるのではないのか。

もう一つ。読売新聞の反応が鈍い。朝日・毎日・産経のように社説で取り上げていない。記憶にある限りでは各コラムも鈍く、強い意見は読者投稿ぐらいだった。なぜだろうか。共産党の「著作という形で外から意見を言うのは攻撃」という主張に意見はないのか。読売新聞社の「エスタブリッシュメント」も、自ら勇退するまで安泰ということだろうか。