思うところあって、プロジェクトEGG作品の優先順位を実機作品並みに上げる。実機環境と比較しやすい「ブランディッシュ リニューアル」をやってみた。評価はまずまずだが、注意点もある。
「ブランディッシュ」(無印)は、数年前にもオリジナルでプレイしている。リニューアル版とオリジナル版の内容に大きな違いはない。ただ、マシンの違いとEGG特有の環境には慣れるまでとまどった。
EGGでの画面の大きさは、標準・拡大1.25倍・拡大1.6倍・フルスクリーンから選ぶ。実機と比べて拡大1.6倍では、やや小さい。フルスクリーンでは大きすぎる。結局、拡大1.6倍に落ち着いた。ノートパソコンのフルスクリーンなら、ちょうどいいかもしれない。
画面が小さいと見づらくなる。これはなんとかなった。問題は、細かい操作でミスをしやすいこと。具体的には、マップへの書き込みとワープ魔法の移動先指定が難しい(ワープ魔法を急いで使わないと面倒なことになる状況がある)。数年前を含めて、かつてはそれほど苦労しなかったはず。
ではフルスクリーンにするとどうなるか。画面は見やすく、細かい操作もしやすい。ところが、どうも操作感覚が合わない。開けると罠が作動する宝箱でのガードを失敗しやすかった。実機では不意を打たれない限り、たいていガードできたはず。画面の大きさに合わせて、マウスの移動速度などを調整すればよかったのかもしれない。
使うマウスは普段使いから変更した。小さめで軽いクリックのものが使いやすい。このマウスは、どうもしっくりこないので別のものを使っていたのだが、今回の環境には向いていたようだ。
効果音は微妙に遅れる。普段は分からないが、休息をとってみると違和感に気づく。剣技で不覚をとる可能性が高くなるかもと心配したが、影響は感じなかった。効果音が連続すると、遅れやすくなるのだろうか。
音楽は良くなった。細かい微妙な表現が増している。これはスピーカーの違いが大きいだろう。筆者のウィンドウズマシンのスピーカーは、コスト重視で性能は最低限。それでも左右二つのスピーカーから聞こえる音は、元々ビジネス用途で一つしかない昔のPC-9801実機スピーカーよりずっといいはず。あとは、ソフトのリニューアルの影響もあるかもしれない。
以降での違いは、EGG特有の環境と関係ない。
廃墟の不死の敵に「 M.POISON 」が効かないことがあった。時間が経つと解除されるのかもしれない。それとも勘違いで、違う場所に置いてしまっただけだろうか。洞窟の不死の敵で、そういうことはなかった。
塔のラスボスは、やはり1体を倒した後に残り1体の動きが速くなったと思う。今回はミスをして、一撃で8割ぐらいのダメージを食らった。
洞窟の最初の丸石の罠でミスをし、復活の指輪が砕けてしまった。すっかり忘れていたが、数年前もここで失敗している。地獄のほうは問題なくクリアした。
メデューサが初登場するフロアでは3体登場した。オリジナルでは2体だったと思うのだが、記憶違いだろうか。
ソードオブカースはきつかった。ガードしていても結構なダメージを食らう。オリジナルでは、もっと楽に倒せたはず。記憶違いだろうか。それとも、作戦ミスか。単にその時点での最強鎧を装備していなかっただけだろうか。
ダークゾーンは、すごく楽になった。穴が見えるからだ。
カジノでは、50枚くらい使ったところでスペシャルモードに入った。記憶の限りでは、今までで一番運がいい。今回は単に運が良かったのか、そういう仕様になったのかは不明。
ラスボスを含めて、要塞で大きな違いは感じなかった。
クリア時のレベルと能力値は全てMAX、脱出時間は25:37、死亡回数はゼロ、復活の指輪が砕けたのは1回、マップ踏破率は86.31%だった。
ゲーム自体の評価は、オリジナルとほぼ同じく「普通」。大きな欠点はない。初めての人でも、いつかはクリアできるだろう。
ただし、画面の大きさ設定・マウスの動作設定・場合によってはマウス自体の交換を、試行錯誤しながら行えることが望ましい。かつてと比べてマシンの多様性は増した。設定も容易にカスタマイズできる。逆にそういった最適化ができないと余計な苦労をしてしまう。いい時代になったと思うことにする。