PRINCESS MAKER
評価・特徴
ひとこと評価は「古い」とした。
育成型シミュレーションゲームのはしりで、アクション性はほとんどない。プレイヤーは養親になり、10才の孤児少女を娘にして8年間養育する。旬(三分の一か月)単位で行動を指定し成長を見守る。
実際には娘の立場になってコマンド選択することも結構多い。なのでシミュレーションゲームと称してはいるが、RPG的な要素もある。すくなくとも、多数のユニットを動かすシミュレーションゲームとは全く感覚が違う。
自由度は高く、最初なにをすればいいか分かりづらい。一方で、コツをつかみさえすれば簡単。最適解を求めると同じことの繰り返しになる。極度に面倒とまでは言わないが単調になりやすい。静止画ではあるがグラフィックには力を入れている。音楽も悪くない。
今からこのゲームをやるには微妙な点もある。おそらく同系統の最近のゲームと比べると、イベントなどはほとんどない。それでも時間があまりかからないので、試す価値はあるかもしれない。
警告
このゲームには少なくとも発売当時において年齢制限はなかったが、年齢制限をすべきという意見があり得る表現を含んでいる。
戦闘時のフラッシュ表現が、ポケモンショック以前である同時代のゲームと比べてもきつく感じる。目を閉じてしまえばいいのだが、メッセージを少し見逃すことになる。
お断り
筆者は隠しエンディングに到達したことはあるが、プリンセスに到達したことはない。またある種のコマンドは、やりたくないのでしたことがない。
使用したソフト
1991年ガイナックス製。
使用したハード
PC-9801DA(CPUは80386・20MHz)。
ハード条件
PC-9801VM以降・PC-286、386に対応。2ドライブ必要。メモリは640KB必要。400ラインアナログモニタが必要。ハードディスクに対応。FM音源に対応。RAMドライブに対応。
ハードディスクがない場合の不快感は不明。なお、製品フロッピーディスクは7枚ある。
このゲームは4台までのフロッピーディスクドライブに対応している。ただしハードディスク使用時も含めて、ドライブ1には常に製品ディスクAを入れなければならない。特に指定しなければドライブ1は内蔵ドライブだが、外付けのフロッピーディスクドライブをドライブ1に指定することもできるはず。その場合の動作は未検証。つまり、外付けのFDDに対応してはいるのだが、外付けのFDDだけで動作するかどうかは不明。
攻略情報
最低限のヒント
- 説明書をよく読む。いろいろなヒントが得られる。
- 最初になにをすればよいか分かりづらい一方で、コツをつかむと簡単になる。攻略情報を読み過ぎると、あっけなく終わってしまうかもしれない。
- 大半のスケジュール行動で疲労がたまっていく。疲労がたまると行動が失敗しやすくなり、やがては病気になってしまう。疲労を回復する手段はあるのだが、お金がかかったり別の問題が発生したりする。この疲労対策のコツをつかんでさえしまえば、難しいゲームではない。
- 武芸の試験・武闘会・ミスコン・武者修行の敵は、ゲーム進行に応じて強くなっていく。敵を上回るペースで成長させる必要がある。
- 能力値のゲージは単にアナログ表示しただけ。ゲージが振り切れたとしても、終盤まで通用する値というわけではない。
- エンディングで重要なのは評価。評価が高ければ、腕力タイプでも知力タイプでも他のタイプでも、プリンセスあるいは隠しエンディングとなるはず。プリンセスに到達しない場合は、基本的に各タイプごとの評価に応じたランクのエンディングとなるようだ。なお、バージョンによってエンディングの違いがあるかもしれない。このページの情報はPC-9801版である。
- 武者修行なしでプリンセスを目指すのは難しいはず。(表示する をすれば、なんとかなるかもしれない。)基本的には武者修行をするので、戦闘で勝てるように育てる必要がある。
- 慣れてしまえば隠しエンディングは難しいものではない。ミスや運の悪さがあっても十分可能。むしろ評価が行き過ぎてしまうので、攻略情報なしだとプリンセスのほうが難しいかもしれない。
誕生日
1659年4月1日~1660年3月31日から選ぶ。表示する
が有利。FAQ・序盤はなにを最優先すべきか
まず体を鍛えるべき。体力が増えると疲労に抵抗しやすくなる。序盤は体力が高まる宿屋でのバイトを中心にする。
病気
病気の時に行動すると失敗しやすいだけでなく、能力値がやたらに下がってしまう。一旬ではなく一か月休息させたほうがいい(未検証)。
疲労対策のコツ
疲労を減らす方法はいくつかある。それぞれメリット・デメリットがあるので、組み合わせて使う。
- 休息は、表示する となる。1旬で疲労が完全回復し、お金も最小限なのは有用。しかしモラルが減るのは痛い。初期値より大幅に減るとまずいことになるはず。20ぐらいには維持したい。うまくやれば一度も休息を取らないことも可能。
- バカンスは、表示する となる。疲労を完全に回復するには、かなりのお金と時間がかかる。バカンスだけでは難しい。うまく育てれば後半では行う必要がなくなる。
- アイテムを買って与えると能力値に増減がある。疲労を減らすアイテムもあり、時間も経過しない。しかし、バカンスよりもさらにお金がかかる。うまく育てれば、ゲーム後半はアイテムだけで疲労回復できる。
- アイテムは武者修行で手に入れることもできる。武者修行は成功すればいいことづくめだが、序盤にそれは無理だろう。
バイトなどは疲労が低くても失敗することがある。それでも1旬で3回以上失敗するようなら、疲労がたまっている可能性が高い。体力が高まるにつれて耐えられる疲労も高まっていく。どこまで耐えられるかは明示されないので、バイトの失敗回数を参考に試行錯誤するしかない。
以下は推測。体力がどれほど高くても、病気にならずに耐えられる疲労は青天井ではないはず。娘に話しかけて疲れていないと言ってもあてにならない。150から175ぐらいが、おそらく限界ではないか。
スケジュール、バイト
ちりも積もれば山となる。細かいことだが少しでも成長させたいなら、日数を気にすべき。例えば、休息やバカンスは平日日数の少ない旬に行うと効率がいい。すでに知力が十分にある状態で、知力を伸ばすよりも試験を受けたいだけの学問なども同様。
強くなった状態で武者修行をスケジュールするには、月のいつがいいか。ベストは11日間ある大の月の下旬。次点は10日間で平日の少ない旬。
しかし、まだ強くなく半々ぐらいの確率でぬいぐるみを取れる時期は事情が異なる。ベストは2月下旬。次点は10日間で平日の少ない旬となるのは同じ。
バイトなどのスケジュールは、疲労の少ないほうを先に持ってきたほうが有利になる。最終的な疲労が同じであったとして(実際にはそうはならないが)も、平均した疲労は少ないからだ。
バイトには能力値の他に年齢制限のあるものがある。したがって、だんだん可能なバイトは増えていく。
戦闘志向の育て方
武芸の試験・武者修行・武闘会をターゲットにすれば、以下の成功サイクルを確立しやすい。
体力系の能力値を高める→体力が高いと、疲労に抵抗しやすい→予定行動が成功しやすい→能力値が高まりやすい、お金がたまりやすい→武者修行が成功しやすい→アイテムが手に入りやすいなど、いいことづくめ。
こうなれば、プリンセスを超えた隠しエンディングも難しくない。
バイトは宿屋・武器屋・狩人・木こり・人足を中心にする。高まる能力値は、体力・腕力・根性・経験値・素早さ。まず高めるべきは体力で、理由は疲労対策。武器屋は不要かもしれない。
以下のバイトでは能力値が減少するので、ミスコンなどで不利になる。
表示するしかし、知力と気品と色気はゼロになっても後でなんとかなる。むしろ、できるだけ前半にやっておきたい。そうすれば、マイナス値にはならずゼロで止まる仕様を活用可能。この三つは武者修行で手に入るアイテムで、十分に取り返せる。
武芸・学問
学問の試験を受けるには、級別に所定の知力に達している必要がある。武芸も所定の経験値がいるかもしれない(未検証)。試験代も含めて教育には金がかかる。時間もかかる。なので、それなりの経験値や知力に達してから教育を受けるほうが、お金と時間の効率はいい。
ただし、武芸は後回しにし過ぎないように挑戦すべき。歯が立たなくなるかもしれない。武闘会・武者修行で99%勝てる強さでもそうなる。学問は後回しにしてもいい。
学問の試験は三択問題でプレイヤーが答える。もし間違えても何度かトライすれば全問正解できるだろう。なお、上級試験に納得いかないという人は問題をよく読んでいない。問題の前提に沿って回答する必要がある。魔法の存在する世界なのだから、現実世界の常識が通用しないことはおかしくない。
礼法
礼法の教育はかなり疲労する。なれないうちは、一か月のうち一旬だけにとどめるべき。また、礼法の教育に終わりはないようだ。
武闘会
武者修行の成功を目指していれば、おのずと勝ち抜けるようになる。魔法は必須ではないが、やたらに固い敵には有効かもしれない(未検証)。
ミスコン
ミスコンテストの評価は3つの観点でなされる。気品(太陽の神賞)・プロポーション(月の神賞)・色気(星の神賞)。3点の総合でミス王国が決まる。大差をつけてミス王国となるほど、評価の上昇幅も大きいようだ。神賞なしでミス王国となることもある。
気品を伸ばすには、対応するバイトやアイテムの他に、礼法の教育がある。礼法は比較的安い。特に序盤は伸ばすとしたら、気品一択となる。ただし礼法の疲労は激しいので連続させない。
プロポーションについてできることはあまりない。身長と体重のバランスで決まるのだが、これを気にすると他の能力値を伸ばしづらい。また、プロポーションでの得点差はつきにくい。育て方にもよるが、月の神賞を取れる可能性の高いのはゲーム中盤。
色気を伸ばすには、対応するバイトやアイテムがある。しかし、序盤ではどちらも難しい。
酒屋は、表示する
しかし、色気を高めるアイテムはやたらに高く、他にまともな手段はない。(あやしいバイトを否定はしない。しかし、させたくはない。)おそらく意図的な仕様だと思う。能力値の差がそのままポイント差になるわけではない。気品で圧倒していても色気が低ければ、総合ポイントの差は縮まる。場合によっては逆転されてしまう。長所を伸ばすだけでなく、弱点も伸ばす必要がある。また、ポイントは100%能力値が反映されるわけではなく、多少の誤差がある。わずかな能力値の差だと、逆転があり得る。
ミスコンの強敵はだいたい決まっている。娘を別として、リベ、ナスタナーラ、ノーラ、カルナ以外のミス王国は記憶にない。また、前年にミス王国だったとしても今年出場するとは限らない。
武者修行
武者修行のエリアは、近郊・辺境・蛮地に分かれている。奥のエリアほど敵も強くなっていく。まずはぬいぐるみを目指す。勝てる相手なら戦ってもいいが、そうでないなら隠れてやりすごす。ぬいぐるみを手に入れたら、積極的になってもいい。ぬいぐるみの先はかなり進まないとアイテムはない。最初は手前に戻って、近郊で期限を全うするのがいいだろう。薬草を目指してもいいが、報酬の割にリスクは高い。
敵の出るタイミングは決まっており、昼と夜の入れ替わり時。もし敵が出ない場合は一つの移動キーだけを押し続けていると、キー入力に反応しなくなることがある。もう一度押せば直る。
上下と左右の両方向(例えば、4と8)を同時に押下し続けると、移動しやすい。上記のキー入力への反応なしを防ぐのにも有効。
武者修行における娘が与えるダメージには謎仕様がある。最後の一撃を別にしてラウンド毎に低下していく。例えば、100→50→25→100といった感じになる。武器でも魔法でも変わらない。なので、あと一回で倒せそうでもそうはならないことが多い。
危険な敵は表示する
最初はできるだけ避ける。痛恨の一撃(敵からのクリティカルヒット)があるので、たいてい勝てる相手でも必ず勝てるわけではない。道筋を覚えれば1旬11日のスケジュールで、ぬいぐるみ・本・ドレス・ティーカップの全てを手に入れることが可能。ドレスは高いのでティーカップより先に取る。少しでも早くとるほうが、失敗の可能性を減らせる。
10日なら、本とティーカップのどちらかをあきらめる。もしドレスが欲しくなくても、ドレスを取って売ったほうが得。
上記の宝箱を取るスケジュールはぎりぎりではない。道筋を覚えれば大きなミスがない限り、取得予定の宝箱は取れる。あせらなくていい。
上旬と下旬に武者修行をすれば、それぞれで宝箱が手に入る。一方でスケジュールを連続させると20日ぐらい続けて行うことができる。宝箱への道筋を覚えるのには有効な方法だ。ただし、力尽きた場合のリスクについては未検証。
根性が低いと逃げ出すことが多い。一方で2500あったとしても逃げ出す確率はゼロにならない。おそらく途中で打ち止めになる。
各種免状を含めた持てるアイテムの上限は20。武者修行の宝箱を取った時に上限に達しているとあきらめることになってしまう。事前に減らしておきたい。もし、武者修行に入ってから気づいたのなら、戦闘中に使って減らすことはできる。薬草だけでなく、ぬいぐるみなども使えるし効果がある。戦闘も不利にはならない。
王様との会見
必要なのは気品。評価は表示する
上がるようだ。二度手間を避けたいなら、気品がゲージを振り切った後半に行うのがいい。娘との会話
月の初めには会話することもできる。会話の仕方と状態によって能力値は増減する。疲れているなら思いやり、そうでないなら激励したいところだが、状態は明示されない。能力値が初期値から変わるにつれて、さらに分かりにくくなる。安全策としては、明らかに疲労が低い時だけきびしく会話するのがいいだろう。
メッセージなどの不整合
たとえ収穫祭で何度会っていたとしても、気品を上げて王様と会見した時に勇者の娘であることを初めて知ったように言われる。
酒屋は「体力のつく仕事」と言われるが、体力は高まらない。以下は推測。色気を上げるのを難しくしようと調整する一環で+1体力もあったのを削ったが、セリフだけ変わらなかったのではないか。
武闘会への参加は隠しエンディングの条件ではない。隠しエンディングでの「武闘会で知り合った仲間」というメッセージは、適当に作ったものだろう。
ゲーム中ならびにパッケージでは、娘のほくろは向かって右側にある。ところが、取り扱い説明書の表紙では左側にある。
その他
バイトの全日で成功すると評価が上がる。他と違ってメイドのバイトではなにも褒められないが、評価はしっかり上がっている。
金は1万以上貯めることもできる。